こんにちは。いじめ研究家の品田奈美です。今日も、己育て塾生の声をお届けいたします。
近年、8050問題が深刻化していますが、その前兆としての6030問題。内閣府の調べによると、平成27年度実施した満15歳〜満39歳までの方を対象とした調査では、人口の1.57%に当たる54.1万人が引きこもり状態であるという結果でした。また、そのうち、引きこもりになってから7年以上の者が半数近くに及ぶとのこと。男女比は、「男性」が76.6%、「女性」が23.4%で、男性の割合が高いことがはっきりとしています。
本日ご紹介するKさんの息子さんも、まさにこの内閣府の調査の対象者通りという状況の中で、親としてどうしたら良いのかと苦しんでおられました。ここまで年齢がいってしまった子どもさんには、もう親の力は及びません。長年にわたりあらゆるアプローチをしても無理だったKさんは、半ば諦めた状態で、妹さんの強い勧めにより己育て塾に受講されました。
私のところに来られる問題を抱えている多くの方々の背景に「教育ママ」という状況が浮き彫りになってきます。これは、立身出世のための高学歴優位という社会全体の概念が作り出した大きな弊害ではないかと私は思います。
教育ママから育てられた子どもの引きこもりはもちろんのこと、教育ママに育てられた子が親になった時の弊害が非常に深刻な問題として浮上してくるケースが多いです。
しかし、この教育ママがなぜ生み出されてしまうのか・・・ それは実は、夫婦関係に起因するのです。教育ママにならないといられないほどに、女性が不安の中で生きているという現状を1日も早くに解消していきたいものです。
不安でいっぱいの母親たちは、子どもが「いい学校に行けば幸せになれる」と信じて疑わないのです。その背景には、人間は、「お金があれば幸せになれる」という誤った観念にやられてしまっているということです。また、自分の世間体もあるでしょう。これも、不安の裏返し。
そうです。このKさんは、まさにその欠乏感を抱えていました。貧乏な両親に育ったKさんは、お金持ちのご主人と結婚。理想のお金持ちの生活を手にしたのです。そして、自分がしてもらえなかったことを子どもに沢山尽くしていきます。子どもに沢山お金を使って一生懸命に子育てをしたのです。いい学校に入れば、必ず幸せになれると信じて・・・
ところが、現実は真逆に・・・
では、Kさんの感想文をどうぞ
己育て塾生の声 K.Nさん
私には、大学を中退してからアルバイトも人間関係が原因でやめてしまい、引きこもり状態の次男がおります。そのことを心配した妹が、この講座に誘ってくれました。
今までも、いろいろな講座やカウンセリングを受けてきて、やっと落ち着いた状態でしたので、正直あまり期待していませんでした。しかし、受講してみると今までの講座とは全く違いました。全く新しい思考でした。
いろいろな現象は、パターンがあると知り、今まで疑問に感じていたことが、少しずつ解消していきました。
私自身の子供時代までさかのぼってみて、自分がとても大きな苦しみや不安事が起こっていても、その感情を抑圧して、まるでなかったことのようにして、今に至っていることを知った時は、本当に驚きました。
父親が、アルコール依存症で暴れる姿を見て育った私は、嫌なことや面倒な事から目をそらし、見ないようにする癖がついていたのです。そんな自分を60代になるまで知らずに生きてきたのです。そのことで、人や物事の本質や想いを理解することができないでいた自分を知ることができました。
自分でも気づかないうちに、自分を無くし、言いたいことや嫌なことを「嫌だ」と言うことさえできず、ただただ相手に合わせるだけの良い嫁、良い妻、良い母を演じ続けていました。そのことが、夫婦仲を悪くさせていたことにも気づかず、子供を管理、支配する母親になり、子供の自立を妨げてしまっていたことを理解しました。そういうパターンにはまり込んでいたのです。
そこで、まず初めに今まで言いたいことを言わなかった夫に対し、初めて言いたいことや嫌なことを伝えたところ、少しずつ関係性が良くなっていきました。
まだまだこの方程式を完全に自分のものにはできていませんが、実践を続けていくつもりです。そして、あるがままの自分を愛して幸せになり、周りの人も幸せになってくれるように力を尽くしたいです。
この講座に出会えたおかげで、残りの人生を自分らしく生きられるヒントをいただけて大変感謝しております。
本当にありがとうございました。