こんにちは。
教育コンサルタントでいじめ研究家の品田奈美です。
7月7日は、久々にリアルで子ども達への道徳授業を担当させていただきました。
コロナ渦に入ってからというもの、リアルでの子ども達に向けた学校での授業を担当することができなくなっていたため、本当に実現できてよかったです。来週から緊急事態宣言が再び発令される予定をニュースで聞いて、ギリギリセーフだったなーと安堵の気持ちが・・・
前回の緊急事態宣言により春に予定していた授業は、殆ど秋に移行されています。コロナがおさまることを祈るばかりです。
さて、今回行かせていただいたのは、八王子市立恩方中学校というとても自然豊かな学校です。高尾駅で天狗像に挨拶をしていざ学校へ。本当に、自然豊かな素敵なところでした。
生徒達に、この学校の自慢はなあに?と聞くと、学校の裏が山だよ!と笑顔で答えてくれたことが印象的でした。
今回は、当初体育館で全校生徒に向けての授業スタイルを予定していたのですが、暑いことと密を避けるという学校側の配慮から、3年3組で生授業を行い、それを全クラスに同時配信するというスタイルで行いました。
このスタイルは、私は初めてだったので、どうなることやらと少しワクワクしていたのですが、結果としましては、トラブル続きでした。配信ができないクラスがあったり、バッテリーが切れたり・・・(まあ、致し方ない・・・)
学校は、色々な規定があって大変なことも伺いました。以前は、zoomでやっていたが、今回からGoogle meatにするよう教育委員会から?指導が出て初めての接続だったそうです。
でもまあ、なんとか無事に終わることができホッとしています。
今回の授業は、保護者にも配信するため撮影をし、後日保護者に向けて動画配信が行われる予定です。
今回のテーマは、「いじめが終わる方程式」というよりも、人間関係の仕組みについて詳しく話して欲しいとの依頼だったため、「自分発見テクノロジー」というサブタイトルをメインに構築しました。自分と他者との関わりを研究していこうをモットーに話を進めていきました。
大人に向けて歩き出している中学3年生の子ども達を中心に、大人の失敗談を交えながら伝えていきました。
最近、悩みを抱えてこられる大人達の特徴として、「他者を存在させないで生きている」ということが、やたらと目につきます。「存在させない」という言葉は、極端な表現ですが、一緒にいながらにして、相手のことを考えていると思いきや、自分のことしか考えていない(錯覚)世界にはまり込んでいる方々に、様々なトラブルが起きているのです。
そんな大人達の姿を授業内容に盛り込んで
「相手にどう思われているか」という不安感覚って、誰のことを考えてる?
答えは、そう自分です。
では、真逆の
「自分を信じて、相手に振り回されない自分になる」という自立感覚って、誰のことを考えてる?
答えは、そう自分です。
一見全く違うタイプに見える内向的な性質と外交的な性質の人は、実は「どちらも自分のことを考えている」ということなんですよね。笑
この自分カプセルという落とし穴にはまり込んでしまうと、一生懸命に相手のためにと考えても、できないんです。
自分カプセルの中にいるからなんです。
そして、「相手にどう思われているのか」という不安感覚の人は、相手の言葉や表情を敏感に察知するので、相手のことをよく見えているように感じますが、全く違います。相手の反応を通して、「自分がどう思われているか」「自分が悪いことをしたかな」「嫌われていないかな」など、異常なほど敏感に自分に対して反応してしまうのです。
所謂、このような感覚を持っている人は、実は、
『相手の気持ちには鈍感で、自分の気持ちに敏感』なのです。相手が、何気なく言った言葉に深く勝手に傷ついたり、相手がただお腹が空いてちょっとイライラしていただけで、「自分は嫌われているんだ」「私、何か悪いことをしたかしら?」など、勝手解釈の自分カプセルからの判断の中にはまり込んで悩んでいるのです。ですから、このような人は、平気で相手が傷つく言葉を並べてしまうのです。
先日、こんな方がおられました。
長年、母親を助けてあげられなかった罪悪感を抱えていた女性。彼女は、いつも、私がいけないんだと嘆いていました。また、相手のことを思いやっているようにも見えるため、優しい子だなあと周囲からは思われていたのですが、これも、勝手な自己解釈で作り上げた罪悪感だったんです。
そこで私が、「お母さんも、本当にあなたに助けて欲しいと願っていたの?」と聞くと、「え?!」とびっくりされ、「知らない・・・」と。普通に考えて、親が子どもに助けて欲しかったなどという気持ちは持たない。親は、その子がその子らしく生きてくれることが願いなのですよね。苦笑
他にも、長年、ご主人との関係性で悩み(罪悪感)を抱えておられた方が、その悩みは、ご主人に言ったことはあるのか?と、問いかけると、言いにくくて言えないと・・・・そんなことに何年も罪悪感を持っていないで、実際にご主人に聞いてみては?と、アドバイスし聞いてみた彼女の返事は、夫は、なんとも思ってなかった。そんなことで長年悩んでいたのか?とびっくりされ大笑いだったと・・・
こんな世界に、本当に私たちははまり込んでいるんです。びっくりですよね。
また、逆の「相手に振り回されない自分」という自立感覚の方は、一見非常にクールで人付き合いも上手で、仕事もバリバリこなす人が殆どです。このような人の特徴として、スキル好き。知識や地位名誉で自分を埋め尽くして、自分を防備しているのです。相手より勝ることがあれば、自分は馬鹿にされることはないと・・・また、このような人は、リスク管理思考を使っていることが殆どで、リスクが起きないために、備えているわけですね。だから、相手にどう思われているかタイプの人を見ると、無謀だなあと感じているわけです。笑
しかし、こちらのタイプの人も、全く同じなんです!!
相手のことなんか見ていない。というか、見たくないけど、自分を守るために、見ているので相手に対して、どうしても上から目線の感覚を持っているのですが、そうしてはいけないと、無理に相手を立てているので、疲れてしまうのがオチ・・・
「相手が早く成長してくれないかな」「いつまで面倒見なくちゃいけないんだ」などと内心では思っているのですが、丁寧に相手には接するため、いつも人疲れている。そして、面倒臭いが、口癖。
こちらも、お分かりですね。自分で勝手に防備しているから、このようなことになるのであって、結局は、相手に全く興味などなく、自分のことを考えているのです。しかし、こちらのタイプの人は、自分の気持ちに非常に鈍感なので、自分のことを考えているという自覚は持つことは難しいです。自分よりも、相手を優先してしまうので、自分が我慢していることにも気がつけなくなっていきます。
所謂、こちらのタイプの特徴は、『他人の気持ちに敏感で、自分の気持ちに鈍感』な人なんです。こちらのタイプは、急に体調を崩したり病気をしたりしがちなので、気をつけてください。
と、話が脱線したように思われたかもしれませんが、中学生の子ども達に、いきなりこんな話をしていきました。
今は、わからないことかもしれませんが、いつか、あっ、どっかで聞いたな。と、子ども達がはまり込んでいる自分に気がついてくれることを願って・・・
そして、自分カプセルにどうして入ってしまうのか?の仕組みを丁寧に説明し、相手を「見る」ということはどういくことなのか。
なぜ、人は人と「比べる」のか。そして、私たちの「感じる」という機能は、なぜあるのか。
ということを中心に、「いじめが終わる方程式」を通して、自分カプセルに入らずに自分自身を愛していける方法を伝えていきました。
今回は、保護者への動画配信もあるということで、少しばかり内容をグレードアップさせ、大人向き傾向にもしました。もう中学3年生くらいまでくると、思考の使い方は、大人並になってきます。そんな子ども達に向けてもお伝えさせていただきました。
どんな感想文が出てくるのか、楽しみです。素敵な子ども達に出会えた奇跡に感謝しかありません。しかも、7月7日という七夕の日に、ご縁をいただけたことは、きっと何かのメッセージだったのではないかとあと感じてみたり・・・
私の左隣が、植田校長先生。
その左隣が、我々の活動を見つけてくださった前田先生。
私の右隣が、竹田副校長先生。
未来の子ども達プロジェクトの皆さんと。
一番左の男性は、今回お世話になったカメラマンの上杉さん。
恩方中学校は、上杉さんの隣の昨年度まで代表だった大目さんのお子さんの母校であり、その息子さんの誕生日が7月7日(当日)だったことも、何か意味があったように感じています。全てがつながりの中で。。。
本当に、ありがとうございました。